INTERVIEW
インタビュー

35歳、未経験からの挑戦─母でありマネージャーである私の今

マネージャー・エンジニア・奈良オフィス
M.D.
家電メーカーでの機構設計を経て、IT業界へ転身。2022年に当社へ入社し、エンジニアとして着実に経験を積み重ね、現在は女性初のマネージャーとして活躍中。子育てと仕事を両立しながら「一歩ずつ前へ」を大切に、チーム全体の成長を支えている。

キャリアの分岐点に立った時、Mさんが選んだ“次の一歩”とは

ー異業種からIT業界へ

「もともとは家電製品の中身、機構設計をしていたんです。」
Mさんのキャリアは、まさに“ものづくり”から始まりました。新卒で入社した会社では、3D CADを用いた設計業務に携わり、転職後も同様の仕事に従事し、約6年間、設計技術者として手を動かす日々を過ごしました。
しかし、あるバイク事故による入院・療養がきっかけで、生活とキャリアを見直すことになります。「体が思うように動かなくなって、ちょっと立ち止まろうと思ったんです。」
事故後は語学留学のためフィジーやオーストラリアへ。多くの出会いと経験を経て、日本へ帰国後、再び職業訓練校で“次のステージ”に向けた準備を始めました。

ー職業訓練校で見つけた「転機」

奈良県立高等技術専門校では、Java、PHP、データベース設計、ネットワークといったWeb系の基礎から応用までを1年間かけてみっちり学習。「本当に0からのスタートでした。でも、ものづくりという意味では、設計の頃と共通点もあったんです。」
この学校で出会った企業説明会が、現職との出会いに繋がります。「年齢的にギリギリかも…」と不安を抱えつつも、面接を受けたMさんを、当時の担当者が“熱意ある人”として高く評価し、採用に至りました。

ー入社からのキャリアパス

入社1年目は、主に開発案件に取り組み、HTMLやCSSなど基礎的なスキルを磨きながら、保守対応も少しずつ経験しました。2年目には早くも大きなプロジェクトを任されることになります。
「2年目で、500万円規模の案件を1人エンジニアで担当することになって…正直プレッシャーでした。」
しかし、その経験が大きな自信となり、以降も複数の案件で開発からリリースまでを担当。自然とお客様との会話や提案の機会も増え、技術とコミュニケーション、両面で力をつけていきました。特に印象に残っているのはレンタルECサイト開発。複雑な予約ロジックや在庫管理など、高い難易度が求められるプロジェクトでした。
「毎日、頭を抱えてました。でも、お客様の要望を形にする過程が、ものすごく楽しかったんです。」
直近では、1年間にわたる大型プロジェクトをプロジェクトマネージャーとして全体を率い、リリース後も大きなトラブルなく安定稼働を実現しました。
「本当に、チームメンバーに恵まれたんです。」とMさんは謙遜しますが、プロジェクトを引っ張った実力と信頼があったからこそです。

ー マネージャーとしての挑戦

2年目の終わり、Mさんに大きな転機が訪れます。これまでの実直な姿勢と成果が評価され、当社初の女性マネージャーとして抜擢されることに。エンジニアとして生きていく!と思っていた矢先、「まさか自分が」と驚きつつも、周囲の期待に応えようと、マネジメントや予算管理にも真正面から挑戦しました。現在はエンジニア業務とマネジメント業務を兼務しながら、プロジェクトの進行管理やチームメンバーの育成にも力を注いでいます。技術と人の両面に向き合うことで、より広い視野と責任感を持って業務に取り組んでいます。

ー 働き方と家庭の両立

小学生(当時未就学児)のお子さんを育てながら、マネージャーとして第一線で活躍するMさん。その裏には、家族の支えと在宅勤務の柔軟性がありました。
「お昼休みにお米を研いだり、夕飯の下ごしらえをしておくんです。」
出社していたら難しい家庭との両立も、在宅ワークによって実現。「仕事中に子どもが声をかけてくることもあるけど、それも全部込みで、今の自分の働き方なんです。」
家族と会社の理解があってこそ。出社が必要な時は柔軟に対応しつつ、子育てもキャリアも諦めずに、日々の生活を積み重ねています。

ーMさんが語る“仕事のやりがい”

「一番嬉しいのは、チーム全体で成長できること。」
自身がPMとして関わる中で、他のメンバーが目に見えて成長していく姿を見ることが、大きなやりがいになっていると言います。加えて、今は“保守部隊への綺麗な引き継ぎ”を意識してプロジェクトの終わり方にも注力。
「この案件、引き継げてよかった、って思ってもらえるようにしたいんです。」
人から人へ、仕事が気持ちよくバトンパスされていく。そのサイクルを作ることが、今の彼女の次なるミッションです。

ー未来へのメッセージ

「35歳からの挑戦って、遅いって思われがちだけど、そんなことない。」
そう語るMさんは、自分のように子育て中でも、年齢がハンデになりそうでも、“一歩踏み出せば、道は続いている”ということを、体現しています。
「マネージャーを目指す人のモデルケースになれたら嬉しいです。『できる人がいる』って分かるだけでも、心強いと思うので。」
未来の誰かが、安心してキャリアを描けるように。今日も彼女は、全力で“目の前のこと”に向き合い続けています。

ー編集後記

Mさんのインタビューを通して、何度も「一生懸命」という言葉が印象に残りました。
 自らのキャリアを諦めず、家庭と両立しながらIT業界に飛び込む決断、そして任されたプロジェクトに全力で向き合う姿勢には、思わずこちらも背筋が伸びる思いでした。
「やりたいことが何かは、後になって分かるかもしれない。」
 そんな言葉には、きっと多くの読者が勇気づけられるはずです。
子育て中の方、未経験からの挑戦を考えている方、そしてマネージャーを目指す若手社員にとっても、Mさんの歩みは力強い指針になるでしょう。
貴重なお話を聞かせてくださったMさん、本当にありがとうございました。